米インディカーシリーズにKVから参戦中の佐藤琢磨(34)の父和利さんが15日午後9時19分に62歳で死去していたことを18日、同選手の個人事務所が発表した。和利さんは弁護士で、長くがんで闘病生活を送っていた。葬儀は近親者のみで行うという。

 佐藤は1日のウィスコンシン州ミルウォーキーでのテスト後、帰国して入院療養中の父を見舞った。外出許可をもらって、レストランで食事をするなどして励ました。オーバルコースでの自己最高5位を記録した11日のテキサスでのレース後、14日に緊急帰国し、父の最期をみとったという。

 和利さんはF1時代を含め、ファンクラブのツアーに参加して現地観戦するほど佐藤のレースを楽しみにしていた。関係者によると、病室にもパソコンを持ち込み、11日のテキサスのレースもネットを通じてチェックしていたという。常に応援してくれた父の遺志に応えるため、佐藤は悲しみをこらえ、19日決勝のミルウォーキーでのレースに参戦する。