昨年覇者の樋口新葉(14=開智日本橋学園中)が66・83点をマークし、首位に立った。今季初のノーミスの演技で連覇に弾みをつけた。

 樋口の最初のコンビネーションが決まると大歓声とともに、客席から自然と手拍子が起こった。勢いに乗り、ノーミスで滑り終えると力強いガッツポーズが飛び出した。「今シーズンで一番いい演技が出来た。すごく満足」と笑顔だった。

 昨年この大会で初優勝し、全日本選手権でも3位と躍進。だが期待された今季は不調に悩まされた。7月ごろ疲労骨折手前の腰痛を発症。練習が思うようにつめず、ジュニアグランプリ(GP)ファイナルを逃した。重圧で「集中できなかった」とも明かした。腰の復調とともに、気持ちも「ふっきれて」臨んだ試合。「やってきたことを出せば点がつくはず」と連覇を狙う。