スポーツ庁の鈴木大地長官(48)が、水球日本代表「ポセイドンジャパン」の試合を視察した。前日本水連会長でもある鈴木長官は「今日は会長に戻ったみたい」と話しながら、キャロライン・ケネディ駐日米国大使(58)とともに試合後の表彰式で選手を激励。日本は08年北京五輪銀メダルの米国に惜敗したが「逆に引き締まったと思う。日本は確実に強くなっている」と満足そうに話した。

 鈴木長官が就任後に強調しているのは、団体球技の重要性。「メダルの数は1個だけど、その1個で多くの人が元気になる」。日本水連には「競泳」「飛び込み」「シンクロナイズドスイミング」「水球」と4つの五輪競技があるが、団体球技は水球だけ。「ラグビーで日本が元気になったように、水球も五輪出場を決めて日本を元気にしてほしい」。スタンドの観客は、12年ロンドン五輪アジア最終予選(千葉県国際総合水泳場)で記録した2896人を上回る国内水球史上最多の3055人。そのファンとともに五輪出場権獲得に期待した。

 16日から中国・仏山で始まるアジア最終予選には、自ら乗り込んで選手たちを鼓舞する予定。圧倒的なアウェーになるが「勇敢に戦う長官でいたいから。勇敢(夕刊)? 長官(朝刊)? どっちなんだ」と、笑顔でギャグを飛ばして会場を後にした。