レジェンド、葛西紀明(43=土屋ホーム)が3位に入り、自身の持つ最年長表彰台記録を、43歳6カ月13日に更新した。1回目に131・5メートルで12位と出遅れたが、2回目に134メートルと飛距離を伸ばし、9人抜きで表彰台を引き寄せた。

 大逆転劇だった。葛西は1回目に131・5メートルとK点を大きく越えながら12位と出遅れた。その時点で表彰台圏外と思われたが、2回目はしっかり風を捉えると、134メートルまで飛距離を伸ばし、その時点でトップに立った。その後、上位が次々と失速。9人抜きで昨季3月(2位)以来、今季初の表彰台、自身の持つ最年長表彰台記録を更新した。

 今季、ここまで3戦で開幕戦の5位が最高。今大会直前の個人総合は18位まで落ち、予選免除(上位10位)もなくなった。悪天候が続き、流れに乗りきれず、フラストレーションをためていたが、12、13日のW杯ニジニタギル大会(ロシア)を欠場し、8日にリフレッシュ帰国した。

 日本滞在は短かったとはいえ、国内で温泉に入るなど心と体をリセットし、16日に再び欧州に旅立った。ベテランらしくしっかり気持ちを切り替え、大記録につなげた。