2連覇を狙う宮原知子(17=関大高)は73・24点で首位発進した。

 連覇を目指す宮原が“自己ベスト”の73・24点で首位発進した。最終滑走で冒頭の3回転ルッツ-3回転トーループに成功。フラメンコをモチーフにした「ファイア・ダンス」で観客を巻き込む。演技構成点は、出場選手中トップの33・88点。11月のNHK杯での自己ベスト69・53点を更新。参考記録ながら、SP世界歴代9位相当の高得点だ。

 「70点台を出すことを目標にしていた。ほっとした感じ。極度の緊張さえしなければ、大きなミスは出ないという気持ちがある」

 GPファイナルがあったバルセロナでは忙しい合間を縫って、世界遺産サグラダファミリアを見学。本場スペインの風を吸収した。引っ込み思案で浜田コーチに「笑いなさい」と指示されても笑顔ができずに泣いた過去の面影はない。

 昨年の優勝は浅田不在だった。だが今季は直接対決で2戦2勝。そしてこの日のSPで11・21点差をつけた。フリーは「初恋」がテーマ。17歳は「自分の世界観を出して、会場全体を自分の世界にしたい。自分も見ている方も気持ち良くなれるように」と力強く口にした。真の全日本女王になるために、今日27日のフリーに臨む。【益田一弘】