南米初開催となるリオデジャネイロ五輪は2016年8月5日に開幕する。

 競泳や柔道、テニスなどを実施するメーン会場の市西部バーラ地区の五輪公園は計画の9割以上が完成したが、五輪イヤーを迎える地元の関心度はもう一つ。五輪ムードの高まりは市民が待ち焦がれる2月上旬のカーニバルの終了後になりそうだ。

 大会組織委員会のヌズマン会長が「競技施設の建設面で問題は一つもない。華々しい五輪をお届けする」と成功に自信を示す一方で、課題は少なくない。深刻な経済低迷と政治不信の影響で、大会時の電力確保や公共交通網の整備は予断を許さない状況にある。パリ同時多発テロを受け、治安対策の強化も求められている。

 開閉会式会場となるサッカーの聖地、マラカナン競技場では五輪準備のため3月から国内リーグの試合開催が中断される。聖火は4月21日にギリシャのオリンピアで採火。聖火リレーは首都ブラジリアを皮切りに5月3日から始まり、サッカー王国に五輪の熱気が広がっていく。