世界空手連盟が2020年東京五輪の追加種目入りを見据え、演武の出来栄えを競う「形(かた)」で、現行の旗判定に代えて採点方式の導入を検討していることが31日、関係者への取材で分かった。

 国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会から旗判定の基準があいまいとの指摘を受け、競技をより分かりやすくする狙いがある。

 フィギュアスケートのように、技術や表現力などを項目ごとに数値化する見通しで、既に国際大会でもテストしている。関係者は「東京五輪は採点方式で行われるだろう」と語った。現在の主要大会では、形は対戦方式で演武を披露し、5人の審判員による旗判定の多数決で勝敗を決めている。

 東京五輪組織委は追加種目として、空手は実際に相手と闘う「組手」の男女各3階級と、男女の「形」をIOCに提案している。追加種目は8月にリオデジャネイロで開かれるIOC総会で正式決定する。

 形は14年世界選手権で男子が喜友名諒選手(劉衛流龍鳳会)、女子は清水希容選手(関大)が個人で優勝しており、五輪で実施されれば日本の金メダル有望種目となる。