大学選手権7連覇を達成した帝京大が、15-49でトップリーグ(TL)王者パナソニックに敗れた。

 試合開始からプロ相手との強さや速さに戸惑い、ノーホイッスルで2トライを奪われた。前半12分には右サイドを突破したWTB尾崎晟也(2年)からボールを受けたFB矢富洋則(2年)が相手の強力なタックルにノックオンのミス。同27分には左サイドで尾崎が約40メートルを切り裂くとWTB竹山晃暉(1年)にパス。竹山はキックでインゴールに迫ったが阻まれた。前半の得点はSO松田力也(3年)のPGのみで3-21で折り返した。

 後半も同19分にフッカー堀越康介(2年)、同38分に竹山が左隅にトライを決めたが、合計7トライを奪われて15-49。左肘脱臼の影響で途中出場となったフッカー坂手淳史主将(4年)は「コンタクトの強さ、体の使い方のうまさに差を感じました。正直悔しい」と大学ラストゲームを完敗で終え、無念の表情を浮かべた。

 岩出雅之監督(57)も「学生は頑張ったと思うが、まだまだ力が足りなかったと思う。それを実感できたゲーム。(パナソニックの)堀江とバーンズが頑張りすぎです」と苦笑いだった。

 それでも同監督は、今季のチームを「悔しい敗戦(対抗戦の筑波大戦)や、坂手主将のケガ、副将の森谷のケガがあっても、さらに奮起する空気感をもった、たくましい学生だったと思う」とたたえた。来季の主将にはフランカー亀井亮依(3年)、副将にはロック飯野晃司(3年)と松田を任命した。