初優勝を狙う1次リーグB組の日本女子はタイに2-1で勝利を収め、白星発進した。

 シングルスの2番手で出場したエースで世界ランク3位の上地結衣(22=エイベックス)は、6-2、6-1で快勝した。4月の右ひじ手術から復帰する国枝慎吾(32=ユニクロ)を擁するB組の日本男子は24日から登場する。1次リーグは男女各12カ国が4組に分かれ、各組1位が準決勝に進出する。

 伸び盛りの証しだろう。上地は過去3戦全敗の相手に、わずかなほころびも見せなかった。前週のジャパンオープン(福岡)で単複2冠を達成。そのシングルス決勝が前日22日。世界1位グリフィユン(オランダ)とハイレベルなフルセットを戦った。「疲れはあった」は当然だろう。それでも、31度の炎天下の戦いを、分の悪い相手にわずか3ゲームしか与えずに快勝。試合後は「相手の動きをしっかり見ながらプレーすることができた。落ち着いていた」と、メンタルの成長を強調した。

 9月のリオデジャネイロ・パラリンピックへ向けた準備にも着手している。目下、バックハンドでトップスピンをかける技術を習得中。世界を相手にチャンスをさらに広げるため、スライスを多様する戦い方からのモデルチェンジをもくろむ。「練習では納得いく球が打てるけど試合ではスライスとの選択にまだ迷いが出る。今日も使ってもいい場面はあったけど動きやすいスライスが多かった。今はまだ60%。経験しかない」。100%に近づいた時、金色に輝くメダルが現実味を帯びてくる。【首藤正徳】