男子テニスの錦織圭(日清食品)が全米オープンのシングルスでベスト4に進出した段階で、大会後の世界ランキングが現在の7位から5位に上がることが確定した。「ランキングは1年が終わってからの順位が大事」とシーズン中の変動には関心を示していないものの、今後の活躍次第で今季終了時の3位も視野に入るようになった。

 原則的に男子のランキングは1年間で出場した18大会の成績に応じたポイントの合計で決まる。毎週月曜日に最新の順位が発表され、大会のシード順に直結する。ポイントは1年後に新しい年のものに入れ替わり、錦織は昨年の全米は1回戦で敗退したため、今回の4強入りで大きく上積みされた。

 錦織は9日午後4時半(日本時間10日午前5時半)以降に始まる準決勝で世界3位のスタン・バブリンカ(スイス)と対戦。2年ぶりの決勝進出なら1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、2位のアンディ・マリー(英国)に続く3位に上がる。

 年間成績上位8人による最終戦のATPツアー・ファイナル(11月・ロンドン)にも3年連続で出場権を獲得できる位置につけ、夏以降の健闘はシーズン終盤へ向けた大きな「貯金」となった。

 全米直後には国別対抗戦デ杯ワールドグループ入れ替え戦のウクライナ戦(16~18日・大阪)に参戦。その後は楽天ジャパン・オープン(10月3日開幕・東京)を皮切りに、上海、バーゼル(スイス)、パリでの大会に出場を予定。昨秋は特筆した結果を残しておらず、ポイントを上積みする余地がある。これまでのシーズン終了時の自己最高ランキングは2014年の5位で、十分に更新できる位置にいる。