バドミントンのスーパーシリーズ、デンマーク・オープン最終日は23日、デンマークのオーゼンセで各種目の決勝が行われ、女子シングルスは山口茜(19=再春館製薬所)が韓国オープンに続き同シリーズで2大会連続の通算3勝目を挙げた。リオデジャネイロ五輪で8強入りした世界ランキング10位の山口は第1ゲームを落としたが、続く2ゲームを奪って同6位の戴資穎(台湾)を破った。

 19歳の山口が着実な成長を結果で証明した。リオ五輪後も集中を切らさずに同シリーズで2連勝。準決勝でリオ五輪金メダルのマリン(スペイン)を倒し「勝負できる手応えを感じた」と胸を張る。決勝は第1ゲームを落としても動じなかった。体を投げ出すようにして相手の強打を拾い、勝負どころで強烈なスマッシュをたたき込んだ。「体の動きがいいので自然と楽しめている」。持ち前のフットワークでコートを走り回ってタイトルをつかんだ。

 リオ五輪は準々決勝で銅メダルを獲得した奥原希望(日本ユニシス)に逆転負け。しかし9月のヨネックス・ジャパン・オープンで6戦全敗だった3学年上のライバルに初めて勝ち、一皮むけた。今大会も準々決勝で奥原にストレート勝ち。朴柱奉監督は「2人で切磋琢磨(せっさたくま)すればもっと成長できる」と期待する。山口は4年後の東京五輪について「まだ意識できない」と浮かれずに1歩ずつ前進する。