NTTコミュニケーションズが東芝に競り勝ち、今季6勝目を挙げた。

 11月のテストマッチ4試合を控える日本代表に初選出されたSO小倉順平(24)がチームを勝利に導いた。先制された後の前半4分、右中間へトライを奪った。ゴールまで約30メートルの地点でパスを受けると、2人をかわして防御を突破。さらに追いすがる相手を3人かわした。自らキックも決めて同点。「持ち味はラン」と売りにする強気の走りが光り、失いかけた流れを取り戻した。

 キッカーとしても活躍。17-10の前半40分には約25メートルの距離からドロップゴール(DG)を決めた。右利きには難しい左中間から、ゴール中央へ沈めた。DGを含め、この日はキック6本をすべて成功。ロブ・ペニー監督は「小倉が試合をコントロールしてくれた」と高評価。また対戦相手の東芝のNO8リーチ・マイケル(28)も「今日は(小倉が)ナンバーワン」と賛辞を送った。

 日本代表では同じSOで経験豊富な田村優(27=NEC)らライバルは多いが、11月5日のアルゼンチン代表戦(東京・秩父宮)で初キャップを獲得する可能性もある。31日から再び集合する代表活動へ向け、「(選出された)実感はない。できることを精いっぱいやりたい」と謙虚に話した。