個人総合首位に立つ高梨沙羅(クラレ)は、2回合計217・4点で4位と今季初めて表彰台を逃した。

 1回目に93メートルで4位と出遅れると、2回目も89メートルと飛距離を伸ばせず昨季、2月14日のリュブノ大会(スロベニア)の4位以来、11戦ぶりに表彰台に立てなかった。「直さなければいけない部分が多い。焦りもあったし、自分の感覚を取り戻したい」と話した。

 今季、札幌大会までに6戦5勝で通算49勝を挙げていた。札幌、蔵王と続く、地元4連戦で4連勝すれば、同競技で男女を通じて最多53勝を挙げるグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)に並ぶはずだったが、助走路の姿勢が定まらず前日も2位で調子を上げきれなかった。

 地元で節目の50勝はかなわかったが、20日から蔵王大会が始まる。「これが今の自分の実力。精度を上げていきたい」と巻き返しに意欲をみせた。

 前日にW杯初制覇を遂げた伊藤有希(土屋ホーム)が2位に入った。マーレン・ルンビー(ノルウェー)が今季、通算ともに2勝目を挙げた。

 他の日本勢は岩渕香里(北野建設)が13位、勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)が19位。2回目に進めなかった岩佐明香(日大)は31位、茂野美咲(CHINTAI)は34位だった。