世界ランク5位で第1シードの錦織圭(27=日清食品)が、まさかの初戦敗退だ。

 同76位のトマス・ベルッシ(ブラジル)に4-6、3-6のストレートで敗れた。錦織が1回戦で敗れたのは15年全米オープンでペア(フランス)に敗退して以来、約1年半ぶり。また、76位に敗れたのは、13年全米オープン1回戦で、当時179位のエバンズ(英国)に敗れて以来のランク下への敗退となった。

 第1セット、4オールまでは、決して悪くはなかった。しかし、先週のアルゼンチンから、なかなか武器のリターンが機能せず。早めのブレークができず、その分、自分のサーブにプレッシャーがかかり、第9ゲームでサービスゲームを落とした。そのまま第1セットを4-6で落とすと、珍しくラケットをたたきつけ破壊。いらいらをあらわにした。

 得意のフォアも思い切りがなく、攻撃できない。入れるべきところと、攻撃するところの判断がちぐはぐで、その内、ミスが怖くなり、ただつなげるだけのショットになる。たまに攻めては相手に逆襲を食らう悪循環だった。

 5年ぶりに、この時期、タフな赤土2連戦に自ら身を投じた。先週は何とか決勝まで勝ち上がったが、2大会連続は持たなかった。今大会と同週に行われているデルレービーチオープン(米フロリダ)に出場しているラオニッチ(カナダ)の結果次第では、4位浮上のチャンスがあっただけに痛い敗戦となった。