亜大と笹川スポーツ財団は9日、東京港区の笹川スポーツ財団の会議室で「スポーツボランティア養成事業に関する協定」を締結した。

 亜大の栗田充治学長と、笹川スポーツ財団の小野清子理事長が締結書に署名。亜大で17年度から「スポーツボランティア養成講座」を通年で開講し、2020年東京五輪・パラリンピック開催などでボランティア・リーダーとして活躍できる人材を育成する。

 スポーツ系学部ではない大学授業としては日本初の「スポーツボランティア」の講座になる。亜大の栗田学長は「99年の台湾中部大地震では亜大の学生・教職員135人を派遣して救援活動をした。中央線沿線の大学でもっともボランティア活動の盛んな大学にしたい。笹川スポーツ財団の蓄積したノウハウを学ばせてもらい、ボランティア活動の飛躍を遂げたい」と話した。

 新年度から同大の経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科に「スポーツボランティア論」講座を通年で開設。笹川スポーツ財団・スポーツボランティア育成リーダーの工藤保子氏が講師を務める。前期15回で単位を取得した希望者は、同財団にリポート提出等の手続きを経てスポーツボランティア・リーダーの資格も取得できる。後期はJリーグやBリーグのホームゲームなどで実地研修を予定している。

 「笹川スポーツ財団は東京マラソンの第1回から3回までボランティアの運営を一手に引き受けて、ボランティア・リーダーやリーダーをまとめるキャプテンも養成してきた。12年には日本スポーツボランティアネットワークも立ち上げて、スポーツボランティアの養成、コーディネート事業をやってきた。その過去の研究、蓄積、実績を大学生を対象に伝えていければ」と、亜大との協定に小野理事長も大きな期待を寄せていた。