20年東京五輪のプレ大会ができない? 日本卓球協会が、19年秋に招致予定の国・地域別対抗の団体戦ワールドチームカップの開催が暗礁に乗り上げていることが17日、分かった。会場で五輪本番でも使用する東京体育館が、その時期に修繕の期間に入り、19年末まで使用できないためだが、卓球関係者は困惑を隠せない。

 五輪前年の本番会場での大会。選手にとっては最高のシミュレーションで、五輪ムードを盛り上げる意味でも意義がある。まさかの開催危機に、日本卓球協会の前原正浩副会長は「一昨日に判明した。東京体育館サイドからは修繕の終わった20年4月にできないかと言われたが、五輪本番3カ月前では、世界各国も参加が難しい」と苦悩の表情を見せた。今後は東京体育館サイドと再調整し、19年秋の開催を目指していく。

 この日の日本オリンピック委員会(JOC)選手強化本部会で、前原副会長は、会場修繕の情報の周知徹底を訴えた。JOCの柳谷直哉強化部長は「会場の整備は早くしてほしい。本番会場で大会や、練習ができるのは自国開催の強みでもあるから」と東京五輪組織委員会などに早期の会場の修繕を働き掛ける方針を示した。