2020年東京五輪の自転車ロードレースのコース変更を国際自転車連合(UCI)から要望されている大会組織委員会が、東京都内をスタートして富士山周辺にゴールする案を最有力候補として検討していることが28日、関係者への取材で分かった。早ければ来月にもUCIに提案する方針。組織委幹部は「片道コースでUCIが求める起伏が多く、最も実現性が高い」と述べた。

 ロードレースは皇居外苑を発着点に都内を巡るコースが15年12月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で承認された。しかし、UCIがその後、富士山を背景に走るコースへの変更を要望。組織委は交通規制や警備の面で変更が可能か慎重に検討してきたが、関係者は「都内の周回コースで交通規制するよりも、富士山に向かう片道コースの方が警備上の問題も少ない」と指摘した。

 会場が都内からさいたまスーパーアリーナに変更されたバスケットボールで新種目として3人制が採用された場合、組織委幹部は都心での実施も検討する考えを示した。