フィギュアスケートの世界選手権女子で、金妍児(韓国)が悲願の初優勝を狙っている。過去2大会は浅田真央(愛知・中京大中京高)の後塵(こうじん)を拝しており、来季のバンクーバー冬季五輪を見据え「とても重要な大会。もちろん優勝したい」と意欲をみなぎらせる。

 22日に始まった公式練習では、軽やかで切れのある2連続3回転ジャンプを跳んで拍手を誘った。ステップで転倒して左肩付近を打ち、苦笑いする場面もあったが、「体調はいいし、全体的に内容も良かった」と満足そうに振り返った。

 過去2度の出場は、腰や股(こ)関節の痛みに悩まされ、ともに3位だった。だが、今季は目立ったけがもなく、「初めて健康な体で戦える。今季はここまでうまくいっているので、ベストの演技ができればいい」と自信をのぞかせる。

 2月の4大陸選手権を制し、今大会も2連覇を狙う浅田の最大のライバルと目される。シーズン前半戦のグランプリ・ファイナルを2度制している18歳は、これまで縁がなかった世界女王の称号を手にできるか。(共同)