来年2月19、20日にフリースタイルスキーのW杯猪苗代大会を開催する予定だった福島県猪苗代町のリステルパークを運営するリステルグループは22日、開催資金難のためにW杯開催を返上すると発表した。

 全日本スキー連盟の林辰男フリースタイル部長は「今後、国内で代替開催地を探すか、国際スキー連盟(FIS)に開催権を返上するかを検討する」と話した。

 同スキー場は1988年にW杯を初開催。長野冬季五輪の翌シーズンの99年以降は2009年の世界選手権を挟み、毎年開催しており、日本の「フリースタイルスキーの聖地」として地位を確立していた。

 リステルグループは「大会スポンサーがほとんど付かないために、大会返上という苦渋の判断を断腸の思いでせざるを得ない状況になった」と説明。12、13年の開催については「引き続き努力していきたい」とした。

 09年の世界選手権では上村愛子選手(北野建設)がモーグル、デュアルモーグルの2冠を達成。上村選手は、ことし2月のバンクーバー冬季五輪で4位となりメダルを逃した後の3月のW杯で通算10勝目を挙げた。