<関東大学ラグビー:早大15-3明大>◇1日◇東京・国立競技場

 大学ラグビー伝統の一戦、早大-明大が1日、2020年東京五輪に向けた改修工事が来年から始まる東京都新宿区の国立競技場で行われ、早大が15-3の勝利を収めた。多くのドラマを生んだ現在の競技場最後の「早明戦」を約4万7000人が見守った。

 試合後にはシンガー・ソングライターのユーミンこと松任谷由実さんがラグビーを題材にした曲「ノーサイド」を熱唱。両校選手が集まった中で早大の垣永真之介主将は涙を流した。

 バックスの早大と重戦車FWの明大。持ち味が対照的なライバル対決はファンを魅了し続け、国立開催は1973年に始まった。80年代前半には6万6999人を記録するなど満員が当たり前の時代が続いた。積雪の中で早大が猛攻に耐えて勝った87年は「雪の早明戦」として語り継がれるが、近年はラグビー人気低迷で空席が目立っていた。

 節目の試合に向け、両校のラグビー部が観客増に動いた。学生、OBに働き掛け、昨年は数百枚だった早大の学生券は約4000枚売れたという。