<東北総体陸上>◇初日◇30日◇山形県天童市・NDスタ

 北京五輪陸上女子代表の丹野麻美(22=ナチュリル)が400メートルリレーで福島選抜Aのアンカーを務め、44秒4の大会新で優勝を決めた。リレーを含む個人種目で、既に来年の日本選手権参加標準記録は突破しているが「育ててくれた地元福島のために」と帰国6日目で出場。短距離界のエースとしての意気込みを示した。

 福島大OGのナチュリルのメンバーで固めた福島選抜Aが予選から圧倒した。予選は2位以下に2秒以上の大差をつける大会記録。決勝も、やはり福島選抜Aが持つ昨年の記録を1秒以上更新して連覇した。丹野と2走の栗本佳世子(24)3走松田薫(23)の3人は同リレーの日本学生記録保持者。レース前「学生記録くらいは切りたいね」と誓い合った記録達成だ。

 22日の北京五輪1600メートルリレー出場から8日目。帰国後、あいさつ回りなどに追われ、本格的な練習は前日29日だけだった。今大会にはリレー2種目と専門外の200メートルに個人エントリー。疲れが気になる丹野だが「少しでも高校生たちに走る姿を見せたい。私も高校のころはトップ選手と走って刺激を受けた」と日本女子陸上界の底上げを目指している。大会後も国内大会がめじろ押し。「日本選手権リレーでも記録更新したい」と意欲を見せた。【佐々木雄高】