陸上女子走り幅跳びの日本記録保持者で、北京五輪代表の池田久美子(27)が11月中旬に結婚し、同月末で所属するスズキを退社する。10月31日、同社が発表した。結婚相手は2歳年下の元陸上選手で、ジュニア時代は同じ大会に出場した縁もあるが、名前などは未公表。池田は今後、三重県に生活の拠点を移して、ロンドン五輪出場を目指す。

 試行錯誤の末の決断だ。06年は5月に6メートル86の日本新を樹立し、12月のアジア大会は6メートル81で金メダル。しかし、07年の日本選手権ごろからは記録が伸びずに苦しんだ。今年5月の大阪GP後、大学入学以来約10年も指導を受けた福島大・川本監督のもとから、自立した。

 東京・北区のナショナルトレーニングセンターでは、コーチをつけずに練習を続けたが、6月の日本選手権は2位に終わり、五輪代表決定は持ち越し。7月の南部記念で、1年2カ月ぶりの6メートル70を跳び、北京行きを決めたが、五輪は予選敗退だった。

 すでに4年後を目指して現役を続けると表明しており、今回の決定は、拠点を新たに出直すという意味が込められた。来季は、三重県登録の既婚者として、09年世界選手権(ベルリン)出場が大きな目標になる。