10年バンクーバー五輪で悲願のメダル獲得を目指すリュージュの日本代表が、スペシャルアドバイザーとして日本人宇宙飛行士に打診を検討していることが6日、明らかになった。宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)に所属する若田光一氏(46)、野口聡一氏(44)らを候補に、海外合宿前の9月までの日程で調整する。日本代表の百瀬定雄チームリーダーは「選手にとって夢とか目標にもなるし、刺激になる」と話した。

 もともと宇宙機構とは協力関係にあった。宇宙開発の先端技術を導入した「新型そり」の作製協力を同機構に依頼。10月に完成する。その親密な関係を生かして、今度は宇宙飛行士の貴重な体験談を、選手のメンタル強化に反映させることを思い付いた。氷のコースを滑走するリュージュの選手と、宇宙飛行士は極限の中での戦いという共通点に着目。百瀬チームリーダーは「どんな準備をして、どんな気持ちで臨むのか。似たような部分はある」と話した。06年トリノ五輪13位の原田窓香も「ぜひ(宇宙飛行士と)話をしたい。はっとすることがある」と強く要望した。