<バレーボール・プレミアリーグ:パイオニア3-1NEC>◇28日◇東京・有明コロシアム

 昨季6位のパイオニアが同3位のNECを抑えて、5季ぶりの開幕戦勝利を飾った。エース栗原恵(25)を故障で欠くなか、佐々木みき主将(32)や今季新加入の成田郁久美(33=前NEC)板橋恵(36=前日立佐和)など元日本代表のベテラン勢が攻守に大活躍。4季ぶり3度目の王座奪還へ、好スタートを切った。

 4セットすべてでリードを許しながら、ベテランたちが踏ん張った。主将の佐々木は、セッター板橋とのコンビで前後左右からスパイクを決め、両チーム最多の22得点。リベロでアテネ五輪出場の成田も、古巣のNECにブロックや2段トスまで幅広くテクニックを見せつけた。3度の五輪経験者、多治見も健在で、第3、4セットを連取した。

 6位に沈んだ昨季からの、出直しシーズン。4年連続開幕黒星の悪夢から、ようやく抜け出し光が差した。故障で試合を見守った栗原も、チームメートと抱き合って喜んだ。

 「本当に1勝がうれしい」と、普段はクールな佐々木が笑う。外国人選手不在や経営状況などチーム事情は厳しいが、4年ぶりのV奪還へ、パイオニアが好発進した。