カーリング女子のチーム青森で、バンクーバー五輪代表の目黒萌絵(25=みちのく銀行)本橋麻里(23=NTTラーニングシステムズ)の去就が揺れている。世界選手権で過去最低の11位に終わったチーム青森は30日に帰国。成田空港で本橋は去就について「カーリングを本当に好きなのかどうか。自分が納得できる答えを出したい」と話した。

 バンクーバー五輪の中盤から、チームはおかしくなった。自滅が目立ち、3勝6敗で8位と、前回のトリノの7位を下回った。世界選手権でも2勝9敗と惨敗し「チームはどん底状態にまで落ちた」(本橋)という。スキップで主将の目黒も「1人で何とかしようとしすぎて、チーム力で助け合うことが少なかった」と話した。

 世界選手権のスウェーデン戦、中国戦の2試合では、3投の本橋と4投の目黒を入れ替える荒療治も行った。それでも立ち直れなかった。阿部コーチは「個々の意識は高かったが、それを全体として一体感にできなかった」と反省。本橋も「個々の痛みや苦しみをお互いに分かち合えていないと感じた」と振り返った。

 トリノ五輪後も、主力3人が抜け、チーム青森はメンバーが入れ替わった。現在の新生チーム青森となってからは、存続への最大のピンチを迎えている。目黒は「本当に(カーリングを)やりたいかどうかを考えたい」。6月上旬には、来季に向けてスタートを切る必要があり、すべての結論が出る見込みだ。