ロンドンで五輪3連覇を狙うレスリング女子55キロ級の吉田沙保里(28=綜合警備保障)が、原因不明の右手首痛に悩まされていることが24日、分かった。指導する栄和人監督によると、昨年12月の全日本選手権で負傷。痛みが抜けず1月中旬に精密検査も受けたが「異常は見当たらないが、力が入らない」(栄監督)。腕と90度の角度で手のひらをギュッと地面につけられない状態という。もともと左手首が悪く、左の握力は30キロ未満。それを補う右手首の負傷はあまりにも痛い。加えて左膝も痛めている。来年の五輪出場がかかる大事な1年。9月の世界選手権(トルコ)、12月の全日本選手権の双方で優勝が条件となる。初戦は4月の全日本選抜。この日、吉田はアサヒビールのCM発表会見に笑顔で参加したが、その裏で大きな不安を抱え込んでいた。