<体操:全日本団体・種目別選手権>◇最終日◇6日◇千葉ポートアリーナ◇種目別決勝

 世界選手権男子個人総合で史上初の3連覇を達成した内村航平(22=コナミ)が、鉄棒で国内最高の16・750点をマークし、2連覇を達成した。出場した3種目すべてを制し「まだ限界じゃないと思う」と、天井知らずの点数で、世界王者の貫禄勝ちだ。鉄棒はG難度のカッシーナを含む4発の離れ技で「これで、いつもできるようにしたい」と、12年ロンドン五輪鉄棒金メダル獲得仕様に仕上げる構成だ。

 技の難しさを現すD得点(演技価値点)は鉄棒が7・7点、床運動が7・2点。国内特別規則で0・2点が上乗せされているので、国際規則では7・5点と7・0点だ。それでも世界選手権種目別決勝の時より、鉄棒は0・2点、床運動は0・3点も難度を上げている。特に床運動の7・0点は「世界でも聞いたことがない」(関係者)という“世界最高”難度。しかし内村は「鉄棒は7・9点、床は7・2点が限界だと思っている」と、空恐ろしい。【吉松忠弘】