<シンクロナイズドスイミング:ジャパンオープン兼日本選手権>◇初日◇2日◇東京辰巳国際水泳場◇ソロ・テクニカルルーティン(TR)ほか◇日刊スポーツ新聞社後援

 日本代表の足立夢実(ゆみ、23)が、ソロで貫禄の首位発進した。昨年世界選手権以来のソロ演技だったが、91・332をマークし、2位荒井美帆(23=ミキハウス・東京シンクロク)に7点近い大差をつけた。日本代表チームでジャンパーを務めるソリストは、4日に行われるフリールーティン(FR)との合計で、昨年の東日本大震災での中止を挟んで09年からの日本選手権3連覇を目指す。

 得点を見て、足立はホッとした表情を見せた。「久しぶりのソロの試合だったので…。今の自分に出来ることをやろうと思いました」と、振り返った。日本代表としてチーム練習に力を入れてきたため、五輪種目ではないソロは昨年の世界選手権以来。「最終予選から帰ってきて合宿まで3日あったので練習した」と、ほとんどぶっつけ本番の演技だった。

 160センチ、49キロと小柄で「マーメイドジャパン」のチームでは、主にリフトで空中に飛び出すジャンパーを務める。きれいな空中姿勢を作り出すため、重い水着で練習。「脱いだ後に体が軽い。その効果を生かしたい」といい、世界最終予選でもロンドン五輪出場権獲得に貢献した。

 「私は(チームの中で)周りが一番見える立場だと思う。技術的にも引っ張っていけるように、残りの日数を大切にしたい」。日本選手権連覇中のソリストは、ロンドン五輪でもチームの核になる。