<テニス:ウィンブルドン選手権>◇第4日◇27日◇ロンドン・オールイングランド・クラブ

 男子シングルスでは世界11位の錦織圭(23=日清食品)が同84位レオナルド・マイエル(アルゼンチン)を退け、2年連続で3回戦に進出した。

 世界の「エア・ケイ」が、95年松岡修造以来日本男子戦後2人目のベスト8に、また1つ前進だ。マイエルの強打と強サーブにややてこずったが、終わってみれば2時間22分でストレート勝ち。最後は、自らの豪快なサーブで、マイエルを吹き飛ばした。

 4月下旬のバルセロナ大会から、2カ月半近い長期欧州遠征で「さすがに疲れがたまっている」。大会前に痛みが再発した左膝には、予防のため白いテーピング。1月に再発した左脇腹痛は快方に向かっているが、体は万全ではない。

 しかし、動きは決して衰えず、2試合を戦って、まだ1セットも落としていない。ナダル、フェデラーらが敗れる戦国男子テニス界で、安定した強さを発揮している。次戦は、第28シードのセッピが相手だ。ウィンブルドン自身初の4回戦進出をかけ、錦織が、また1つ階段を上る。【吉松忠弘】