<フィギュアスケート:グランプリファイナル>◇第2日◇12日◇スペイン・バルセロナ

 男子ショートプログラム(SP)で2連覇を狙う羽生結弦(20=ANA)が今季最高得点となる94・08点を記録し、首位発進を決めた。約1カ月前の中国杯で負ったケガも快方に向かい、完全復活へののろしを上げた。

 リンク外でも心の余裕があるようだ。この日、SP後の公式会見を終えると、羽生のもとに係員が寄ってきた。会場出口に人があふれていることを伝え、「秘密の通路があります。使いますか?」と聞いてきた。すると思わず「NARUTO(ナルト)じゃん!」。少年ジャンプでの連載を先月で終えた、忍者が主人公の人気漫画のタイトルを口にして、ちょっと興奮。普段の若者らしい無邪気な一面が自然とのぞく姿も、復活の証しだった。