大麻取締法違反容疑で逮捕された大相撲の元若麒麟に対し、日本相撲協会が最も重い除名処分を避け、退職金を受け取れる解雇としたことについて、塩谷立文部科学相は3日の記者会見で「(不祥事が)度重なる中、軽過ぎるとの印象は否めない」と批判的な見解を示した。

 相撲協会の規定では、除名処分には協会の役員と評議員、横綱、大関の4分の3の決議が必要。塩谷氏は「理事会では除名を決められなかったが、今後、協会全体の(上部)機関で再検討される可能性はあると思う」と述べた。

 相撲協会は昨年9月、文科省の指導で外部の有識者3人を初めて理事や監事に登用したが、塩谷氏は「協会はさらに体制、体質を検討しなければならない」と指摘し、不祥事の根絶に向け、協会の一層の改革を求めた。