不完全燃焼のホープ2力士も、ファンに感謝するばかりだった。大相撲の夏巡業は11日の秋田・北秋田で終了。野球賭博関与で名古屋場所を謹慎休場した前頭豪栄道(24=境川)は、巡業直前に右太もも裏を肉離れし、けいこに参加できなかった。それでも「いろいろとファンの皆さんから励ましの言葉をいただいた。ヤジもあるかと思っていたけど、やっぱり出て良かった」と、激励の声に頭を下げた。

 前頭隠岐の海(25=八角)は、夏巡業初日だった6日の新潟・南魚沼巡業のけいこ中に、右足首をねんざ。横綱白鵬の胸を借りるチャンスも逃した。右足の包帯はまだ外れないが、「初心を取り戻すというか、昔の気持ちになって前に進めたと思う。期待してもらい、みなさんに恩返しする気持ちを持って、頑張らないといけない」と口もとを引き締めていた。