大相撲の元小結豊真将(33=錣山、東幕下7枚目)が初場所6日目の16日、日本相撲協会に引退届を提出した。

 両国国技館内の記者クラブで、師匠の錣山親方(51=元関脇寺尾)とともに引退会見に臨んだ。

 昨年名古屋場所5日目に、日馬富士に押し倒された際に右膝を負傷。8月2日に手術を受けた。今場所での復帰を目指し、懸命のリハビリを続けてきたが、願いもかなわず、今場所の番付発表前日の昨年12月23日に、師匠に引退する旨を伝えたという。

 -今、こうして引退会見に臨み何が思い浮かぶか

 豊真将

 今日、久しぶりに国技館に来て、支度部屋に入り、土俵を見て、いろいろなことが頭を駆けめぐりました。応援してくれた方々に、もう自分は土俵に上がれない、相撲を取れないと、寂しい思いです。

 -今、思い出されるのは

 豊真将

 新弟子検査の時、師匠から「ここから2人で頑張ろう」と言われたことが今、頭の中にあります。

 -思い出の一番は

 豊真将

 5年前ぐらいの(正確には6年前の09年)5月場所の千秋楽。14連敗の後の一番、嘉風戦です。勝ったことより、お客さんが温かい拍手と声援を送って励まされた。

 -三賞7回、三役にも昇進したが悔いは

 豊真将

 相撲に関して言えば、最後まで師匠に教わった自分の相撲を取り切れたので、悔いはありません。