幕内高見盛(34=東関)が、一般市民を相手に本場所さながらの取組を披露した。19日、師匠の東関親方(元前頭潮丸)、若い衆2人と都内の小学校を訪問。相撲協会から奨励されている社会貢献活動の一環として、約150人の親子連れとのイベントに参加し、子どもだけでなく珍しく大人とも相撲を取った。子どもや女性には「人情相撲」で会場を和ませたが、成人男性には手加減なし。PTA会長をつり出し、校長を押し倒し、若いお父さんには大技呼び戻し…。成人男性8人に全勝と大暴れした。

 校長との取組では、会場に「校長先生頑張れ」と、子どもの声援が響いたが、数秒後には沈黙させた。高見盛は「こういう時だからこそ、あえてガチンコでぶつかった。力士の強さを体で知ってほしかった」と胸を張った。校長も「真剣にやってくれるからいいんですよ。今度は部屋に行きたい」と、八百長問題の暗い雰囲気を一変しようと頑張る姿に感銘を受けていた。

 そんな愛されるキャラクターだけに、部屋には同様にボランティア活動への参加依頼が舞い込んでいる。東関親方は「他の部屋とも一緒にやって、市民の方々と触れ合う機会を増やしたい」と、意欲的に話した。