プロ野球はいよいよ29日にセ・パ両リーグが開幕します。日刊スポーツ評論家による今年の順位予想を2回に分けてお届けします。初回はセ・リーグ。98年横浜日本一監督で、今年1月に殿堂入りした権藤博氏(80)は阪神の守備力を疑問視し、厳しく最下位予想。1位には原監督の手腕を評価して巨人をプッシュしました。

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<1>巨人 <2>広島 <3>DeNA <4>ヤクルト <5>中日 <6>阪神

巨人原監督(19年撮影)
巨人原監督(19年撮影)

1位予想は巨人だ。丸、中島、岩隈にビヤヌエバと大補強が話題になったが、それよりも大きいと感じるのは原監督の存在感。経験、勝負勘、しぶとさで一枚も二枚も上だからね。相手筆頭となるのはリーグ3連覇中の広島。丸が抜けたとはいえ、大きく崩れる戦力とは思わない。しかし、投手陣には不安がある。特に抑えがね。4連覇に向けては打線がいかにバックアップできるかが鍵になる。

台風の目となる可能性があるのはDeNA。ラミレス監督は采配に思い切りがあり、8番に投手を置くオーダーなど、自分なりの考え、型がある。上茶谷らいい新人も入ったし、上位に食い込む可能性は十分ある。

とはいえ、セ・リーグはパ・リーグに比べれば上位と下位の差は小さい。実はキャンプ前までは、中日と阪神は2、3位候補と考えていた。しかしキャンプを見て、評価を下げた。中日は課題の捕手が固まりきらず、阪神は守備力に難がある。多くの得点が望めない以上、守りでバックアップして投手を勝たせないと、チームは乗っていけない。その点で今のスタメン候補の守備力には疑問が残る。(野球評論家)

DeNAラミレス監督
DeNAラミレス監督