日本ハムが首位ロッテに0-4と、今季12度目の完封負けを喫した。投手陣も18年までチームに所属していた“スシ・ボーイ”こと、ロッテのブランドン・レアード内野手(34)に、いずれも2死から、1本塁打を含む3安打3打点と打ち込まれた。先発左腕の加藤貴之投手(29)は6回5安打3失点で7敗目。今季6度目の3連勝はならなかった。

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日本ハムの加藤は6回3失点と先発の役割を果たしたが、もったいない失点も多かった。ロッテの6番山口に対し、4回の第2打席にフォークで適時打を許した投球が象徴的だった。2回の第1打席は1、2球目の直球に無反応。3球目のフォークは一塁ライン際へ鋭い当たりのファウル。4球目のチェンジアップで左飛に打ち取ったが、悪い打撃ではなかった。

捕手の清水が、山口はゆるいボールのほうがタイミングが合っているという考えを第2打席の場面で持っていれば、2球目にフォークを選択することはなかった。加藤もそれが頭に入っていれば、1ストライク後にど真ん中に投げることはなかった。大きな課題ではなく、細かい課題だが、それをクリアしないと勝てる投手にはなれない。

打線はロッテ先発の小島が序盤、直球を多めに投げることを予想はしていたと思う。そのため、早いカウントから仕掛けるのはアプローチとしては正解。直球を打ち損じたのは各選手の技術的問題で個々で改善しなくてはならない。しかし、早いカウントで直球を張っているのならば振り遅れてはいけない。アウトになってもタイミングが合っていれば、早い段階で配球を変えられたかもしれない。(日刊スポーツ評論家)

4回表ロッテ2死一、二塁、山口(左奥)に中前適時打を打たれる日本ハム加藤(撮影・佐藤翔太)
4回表ロッテ2死一、二塁、山口(左奥)に中前適時打を打たれる日本ハム加藤(撮影・佐藤翔太)