DeNA対阪神 勝利を祝う阪神ナイン(撮影・横山健太)
DeNA対阪神 勝利を祝う阪神ナイン(撮影・横山健太)

阪神が今シーズンもまたDeNAを“カモ”にした。大事なカード初戦をモノにし、8年連続の勝ち越しを決めた。

吉田 点差は3点だったが、両軍のチーム力には大きな差を感じた。必死に踏ん張っている阪神、かたや目標を失っているチームの戦いそのものでした。両極端の構図は、4回に梅野の前にゴロが転がった瞬間のオースティンが一塁に走っていなかったのが戦意喪失のチームを象徴した。阪神は負けるわけにはいかない。DeNAとの3連戦は3連勝がノルマだが、またそれができるはずです。

初回は近本、中野の2人で先手を打つと、佐藤輝の適時打などで4点を入れた。3回は4番大山の右越えソロ本塁打も飛び出し、DeNA先発の坂本を沈めた。

吉田 青柳が好調と言い難かっただけに先取点が大きかった。佐藤輝にもヒットが出て、そんなにはしゃがなくてもいいのにと思いながら、この1本をきっかけにしてほしいと思ったものだ。まだ右手の使い方が中途半端だが、プロでメシを食っていくのに、この苦労を克服してほしい。また大事なのは、佐藤輝を試合に出しながら調子を上げさせることだ。大山にしても「ストライクを打つ」「ボールを打たない」を心掛ければ結果はおのずと出るはずです。

ヤクルトが巨人にしぶとく勝って、阪神は負けられない試合が続く。

吉田 この週に阪神にマジックが出ると読んでいたがかなわなかった。改めて貯金20(現在18)を積み上げるのは難しいものとしみじみと感じますわ。今はマルテがチームを引っ張っているが、ぜひともサンズにもチャンスを与えてほしい。勝負はここから。矢野監督がいかに選手を信頼し尽くして起用ができるかだ。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

DeNA対阪神 1回表阪神2死一、二塁、右前適時打を放つ佐藤輝(撮影・江口和貴)
DeNA対阪神 1回表阪神2死一、二塁、右前適時打を放つ佐藤輝(撮影・江口和貴)