2連覇していたヤクルトが、今季は5位に低迷している。強かったチームがこれだけ勝てないと、悪い部分が目立ってしまう。そんな試合になった。
弱点を補う野球ができていない。1点をリードした6回裏だった。1死から長岡がライト前ヒットで出塁し、古賀が送りバントの構えをした。ネクスト・バッタースボックスで代打の切り札・川端がスタンバイしていただけに、意外だった。ここで送りバントを成功させても、走者が二塁に進めば間違いなく川端は歩かされると思ったからだ。古賀は初球に送りバントを決めたが、想像した通りに川端は申告敬遠され、次打者の丸山和がファーストゴロ。無得点に終わった。
昨年までは1番に塩見がいた。しかし今季は故障が多く、1軍では33試合127打席しか出場していない。今試合で1番に起用された丸山和の打率は、2割を少し超えただけ。これでは川端と勝負してくれるわけがない。
川端の申告敬遠は、これで5個目。申告敬遠数の多い打者は木浪(10個)や長岡(5個)のように投手の前を打つ打者か、岡本和(7個)、坂倉(6個)、大山、オスナ、佐藤輝(ともに5個)のような1発があるタイプばかりで、すべての選手が規定打席に達している。川端の申告敬遠はすべて代打で「切り札」として、もったいない起用が多くなってしまっている。
守備を見ても、4失点中3点でエラーが絡んでいる。特に8回表無死一塁から送りバントの処理で一塁へ悪送球した村上と、9回1死一塁からけん制球を悪送球した石山のエラーは痛い。村上は今季20個目のエラーで、サードとしては多すぎる。今季は足が動いておらず、下半身を使ったスローイングができていない。石山にしても盗塁は警戒しなければいけない場面だが、けん制の悪送球は最悪。抑えを任されていた投手とは思えないようなミスだった。
勝っていたチームが低迷すると、焦りが強くなる。4回表1死三塁は前進守備が裏目に出て、セカンドフライがタイムリーになってしまった。CS出場は絶望的な状況なだけに、もう1度基本的なプレーを見直し、来季に向けた戦い方を見直す時期だと思う。(日刊スポーツ評論家)




