阪神、広島の両チームともに好守で流れを渡さない、非常に引き締まった「1-0」ゲームになりました。
広島側は二塁手の菊池選手、三塁手の小園選手が立て続けに球際の強さを見せました。左翼手の秋山選手がフェンス際の飛球をスライディングキャッチしたプレーも簡単ではありませんでした。一方の阪神側も二塁手の中野選手が一、二塁間を抜けようかというライナーをダイビングキャッチ。これらの好守に阻まれた打球が1本でもヒットになっていれば、試合結果はまたガラリと変わっていたかもしれません。
そんな展開だったから余計に、1点リードの9回表、広島先頭の遊ゴロを阪神小幡選手が弾いた直後は「このミスで流れが一気に変わってしまうかも」と感じざるを得ませんでした。チームは前日、1点リードの9回表に岩崎投手が正面へのゴロを捕球しきれずに適時内野安打とされて、延長12回引き分けで目の前にあった白星を落としていました。そんな記憶が脳裏をよぎったのか、小幡選手は平凡なゴロを丁寧に捕りに行き過ぎたようにも映りました。
小幡選手の気持ちはよく分かります。ただ、緊迫した展開での守備のミスは命取りになりかねません。あのタイミングで内野手がエラーしてしまうと、ワンバウンドになってもいいぐらいに変化球を低めに集めてゴロを打たせにかかるドリス投手が、腕を振りづらくなってしまう可能性もあります。もちろんエラーしてもいい場面があると言いたいわけではありませんが、「ここだけは絶対にエラーしてはいけない」という場面でも普段通りに体を動かせられるように、小幡選手は練習から今まで以上に意識してほしいものです。
チームは試合後、左手首に死球を受けた近本選手が骨折と診断されたことを発表しました。不動のリードオフマンを欠いた状態での戦いを強いられることとなった阪神。もう一度、守りを固めていきたいところです。(日刊スポーツ評論家)







