オリックスが5月末に獲得した新外国人マレーロは今のところ一定の評価を得ている。西村ヘッドコーチは「最初の試合でホームランを打ったのはインパクトが大きかったね」と話す。来日デビュー戦でホームベースを踏み忘れて本塁打が取り消されたのは記憶に新しい。努力家で、すぐにチームにとけ込んだ。

 一方で複数から得られた情報によると、マレーロを獲得する前には「幻の大物助っ人」の存在があった。名前は伏せるがメジャー通算1300本以上の安打を放っており、本塁打数も多い。オリックスは契約寸前までいったが、最終段階で選手の家族から日本行きを反対され、やむなく断念した。ユニホームの手配まで済んでいたという。

 その選手がもし加入していれば…と想像を膨らませる。近年で一番の優良助っ人かもと言われるロメロがおり、T-岡田も今年は元気だ。腰痛の吉田正が合流して活躍すれば、12球団屈指の打線ではなかろうか。まあ、それは今や絵空事。マレーロも頑張っている。ただ、バリバリの大物を獲得しようとした球団の姿勢には拍手を送りたい。【オリックス担当 大池和幸】