プロ野球選手は、やっぱり子どもたちのあこがれのヒーローだ。8月19日の日本ハム対西武戦(札幌ドーム)の試合後に、そんな場面を目の当たりにした。この日は「ぼくたちのボールパーク2017」と銘打ち、少年少女らが、さまざまな仕事を体験するイベントが行われていた。日本ハムが勝利すれば、ヒーローインタビュアーも、テレビ局のアナウンサーではなく、ある少女が務める予定だった。

 その少女は、懸命に応援したが、残念ながら日本ハムは敗戦。大役を務めることは出来なかった。待機していたバックネット裏で落ち込んでいたが、そこにヒーローが現れた。大谷がサプライズで、少女の元に出向いたのだ。驚きのあまり、感激の涙を流すほど喜んでいた。一緒に写真撮影をし、着ていたユニホームにサインも書いてもらい、何度も頭を下げて、お礼をしていた。

 たまたま、その現場に居合わせたのだが、その光景に心が温まった。同時に、子どもや大人にだって夢を与えられるプロ野球選手は、本当にすばらしい職業なのだと実感した。日本ハムは苦しいシーズンを送っているが、ファンの声援は変わらない。一般の仕事とは比べられない、大きな使命を背負いながら、選手たちは今日もグラウンドに立っている。【日本ハム担当 木下大輔】