普段は決してすることのない体勢に、体からきしむ音がきこえてくるようだった。35歳にしてヨガを初体験。DeNAが今年3月に“前線基地”としてオープンした商業施設「BAYS(ベイス)」地下1階にあるヨガ・ピラティススタジオ「ACTIVE STYLE CLUB」で、報道陣向けに体験教室が実施。参加させてもらった。

 瞑想(めいそう)から始まり、最初は軽めのメニューだったが、徐々に上がる負荷に体は悲鳴を上げた。あり得ない方向に腕を回し、体はプルプル。声にならない声がもれる。それを見ながら、先生が笑いこらえている…。75分間のメニューが終わったときにはもう、ヘトヘト。運動不足は否めないことは分かってはいたが、一般のお客さん(主婦層がメイン)が平然とこなすもんだから、余計に顕著だった。

 ちまたでは、メンズヨガもはやっていると聞いた。確かに、最近サッカー界では日本代表DF長友佑都が有名で、DeNAでもヨガを取り入れている選手がいる。中継ぎの1人スペンサー・パットン投手(29)は米国時代から経験し、施設利用者の1人。米国では、選手個人にある程度トレーニング方法を任されているため、ヨガをする選手も決して少なくないという。

 「時間があるときはいくようにしているし、ヨガをするとピッチングもよくなっているように感じるよ」とパットン。ヨガ効果があってか、8月は11試合に登板し失点1。防御率も2点台に改善され、CS出場をかけた終盤戦に向け、頼もしい戦力になっている。最後に「続けるといいよ」と言われたが、年々上がる一方の体脂肪率が、少しでも下がるなら、それもあり? かもしれない。【DeNA担当=栗田成芳】