プロ野球のシーズンは、まだまだ続く。ベテランはオフの時期だが、若手は世界各国のウインターリーグに参加している。

 プロ3年目の楽天フェルナンドも、メキシコの同リーグに向かった。「メジャー経験者や実力のある選手がたくさんいる。そういう厳しい環境で、プレーすることが刺激になると思う」と球団側に参加を直訴した。

 ブラジル国籍のフェルナンド。父方の曽祖母は日本人で、5歳の時に群馬・太田市に移住した。桐生第一-白鴎大を経て、14年ドラフト4位で楽天に入団した。ここまで通算45試合で打率は1割9分1厘、本塁打は1本と、持ち前のパワーを発揮できていない。今季も2試合出場にとどまり、打席には1度も立つことが出来なかった。

 日本の学校に3年以上在籍したため、外国人枠の制約を受けない。だが、時に外国人枠として見られることもある。そこにジレンマを感じながら「僕は外国人に負けられない。助っ人ではない」と強く自分に言い聞かせてきた。「結果を出せば、認知してもらえる。プロは厳しい世界って言いますけど、本当にその通り。来年駄目なら、終わりくらいの気持ちでやらないといけない」。年越しもメキシコで迎える予定。強く、さらにたくましくなって、日本に戻ってくる。【楽天担当 栗田尚樹】