20日付の日刊スポーツ朝刊で、ロッテの“鉄人”うぐいす嬢、谷保恵美さん(52)を取り上げた。谷保さんは1軍戦の場内アナウンスを通算1700試合、連続で1500試合以上担当。紙面ではインタビューの一部しか載せられなかった。せっかくなので、残りを2回に分けて紹介したい。

 -うぐいす嬢になったきっかけは

 「北海道の帯広出身で、小さいころは高校野球か巨人戦しかテレビが入らなかったんです。それで野球の放送をやりたいと。仕事としてあるのはプロ野球だったので、球団にアタックして入りました。最初は、じゃあやってみなさい、もし適性がなければなしだよっていう感じでした」

 -91年に初めて1軍戦を担当。1人になったのは96年10月から

 「それまでは他にも一緒にやってた子がいたり、6連戦ならファームの子が1、2試合は助っ人に来てくれたんですけど。96年の終わりに、一緒にやっていた球団職員の子が完全に内勤になってしまった。それで97年から完全に1人になりました。でもそれまでも、担当した試合を欠席したことがなかったんですよ。なので、そんな深刻に考えてなかったですね」

 -他球団は担当が複数人いるところが多く、担当歴ならもっと長い人もいる

 「巨人のうぐいす嬢、大先輩なんです。昔はフェニックスリーグとかでお会いすることもあったんですけど、最近はたまに球場に行くとごあいさつに行くくらい。巨人の方は2人とも大先輩で、ヤクルトの方も1人先輩。私が入った時からいらっしゃる方がまだ3、4人いる。最近は派遣や事務所所属の方もいますが、長くやって残っている方は球団職員ですね」

 -美声の秘訣(ひけつ)

 「昔、小さいころに地域の合唱をやってたんです、少年合唱団みたいな。なので、仕事になるとそっちの声になっちゃうんですよね。この声(普段の話し声)でしゃべってたら、のどがやられちゃうと思う。話し声は年々、低くなってるかもしれないですね。アナウンスの時の声が違うって、子どもたちによく言われます。『そのマイク、なんかはいってんの』って(笑い)。腹式の発声なんでしょうね」

【取材:ロッテ担当 鎌田良美】