<ソフトバンク5-6楽天>◇27日◇ヤフオクドーム

 サヨナラ劇勝の後は、痛恨の逆転負け。工藤ホークスが波に乗れない。幸先よくスタートとした試合も、終わってみれば不快指数100%の屈辱敗戦となってしまった。先発バンデンハークが5回、別人に変身。一挙5点を失って試合をひっくり返されると、最後の「決まり手」は7回五十嵐の「押し出し」でチームに土がついてしまった。

 一夜にして再びBクラス転落。こんなところで足踏みしていたら、獅子の背中は遠のくばかりだ。8月戦線に向けてチームは先日2つのトレードを成立させたが、正念場の「戦力」というよりむしろオフでも良かった補強策だったように思う。離脱者が多い中、少しでも覇権に向けた補強が必要な時期に新外国人ミランダのみの手当てでは何とも心もとない。

 8回無死一塁の場面で1番上林にベンチは送りバント。前夜(26日)、起死回生の同点3ランを放った殊勲者。楽天ベンチも「強行」が怖かったのではないだろうか。結果論だけに何とも言えないが、連夜の1発に期待をかけた人たちも多かったはず。打線は8回まで毎回安打を放って勢いは失っていなかっただけに、あれで終わった。

 昔、米ロックバンドの「呪われた夜」という名曲があったが、この1敗が暗転のターニングポイントにならないことを願う。「鷹の祭典」ラスト2試合。何としてもチームの反撃の「起爆剤」としたいところだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】