DeNA高田GM(右)は退団会見で南場オーナーと握手する(2018年10月12日撮影)
DeNA高田GM(右)は退団会見で南場オーナーと握手する(2018年10月12日撮影)

DeNAフロント陣が、新体制で再出発する。高田繁GMが今季限りで退任した。ここ2年は辞意を伝えながら、何度も慰留されてきた。南場智子オーナーは「ここだけはと、全力で慰留した。昨年も全人間力を持ってお止めしたが、今年はかなわなかった」と退任会見で経緯を明かした。会見場で花束を贈呈。7年間の感謝の意を示した。

後任として三原一晃球団代表が、編成トップを務める。同代表は「野球の内側まで時間をかけて教えていただいた。ただ高田繁になれるはずがない。そこは組織で対応していく」と話した。GM職を廃止。萩原龍大統括本部長と進藤達哉編成部長、そして吉田孝司スカウト部長が球団代表補佐を兼任し、トロイカ体制で三原代表を支える。

三原代表は元プロ野球選手ではないが、ここ2年、一緒に過ごしてきた高田GMは言う。「大変だと思う。選手あがりでないと結果は出ないと言われる。でもここ2年ずっと試合を一緒に見てきて、チームづくり、選手の見方、どれも心配していない」。プロ野球では選手出身の編成トップがほとんど。だが、好例として、新聞社出身の日本ハム吉村浩GMを挙げた。日本ハムで05~07年まで3年間、高田GMと吉村GM補佐としてタッグを組んだ。「吉村さんもすごい方。三原さんも負けていないと思う。いいチームにしてくれれば。だからファンの皆さんにもお願いします。三原代表をどうか、長い目で応援して欲しい」と、呼びかけた。

すでにアレックス・ラミレス監督の続投は決まっている。98年以来遠ざかっている優勝に、現場とフロントが一丸となって戦えるのか。DeNAの新たな挑戦が始まった。【DeNA担当 栗田成芳】

DeNA高田GM(左から3人目)を見送る左から岡村社長、南場オーナー、1人おいて三原球団代表(撮影・栗田成芳)
DeNA高田GM(左から3人目)を見送る左から岡村社長、南場オーナー、1人おいて三原球団代表(撮影・栗田成芳)