日本ハムの未来のエース右腕が躍動している。ドラフト5位柿木蓮投手(18=大阪桐蔭)だ。3月16日、イースタン・リーグの巨人戦(ジャイアンツ)に2番手で登板。1月の新人合同自主トレ、沖縄・国頭キャンプで競ってきたドラフト1位吉田輝星投手(18=金足農)より1歩早い公式戦デビューとなった。2イニング計29球を投げ、無安打無失点のパーフェクト投球。WBCなど日本代表も経験する炭谷からは、直球で空振り三振を奪うなど、度胸満点の投球を披露し、初勝利を挙げた。「野球を楽しんでいるということがいい結果につながっている。今まで以上にしっかりやっていかないとなと思う」と気を引き締めた。

かつての球友の存在を刺激にしていた。昨夏の甲子園優勝メンバーとして、大阪桐蔭でともにプレーした中日・根尾。柿木が2軍戦で登板する2日前の14日、西武とのオープン戦(ナゴヤドーム)に先発出場した根尾が1軍初安打を記録。LINEで「打ってるやん」と送ると「たまたまやで」と返信が。連絡を取りあい活力にしていた。

15日には栗山監督から送られたメッセージで一層気持ちも高まった。「チームで日本一をとりにいくというのを話されていた。今の自分じゃ戦力にならないですし、もっと力をつけて、すこしでもファイターズの戦力になれるようにやっていかないとなとあらためて気も引き締まりました」。 2軍戦ではありながら初登板初勝利。しかし、どんなにいい投球をしても浮かれることはなく常に平常心を保つ。「自分が球に納得していても、打たれたら意味がない。打たれない球をブルペンから投げる。いいスタートは切れたと思うので今後につなげていきたいと思う」。昨夏甲子園優勝投手の1軍デビュー戦が楽しみだ。【日本ハム担当 山崎純一】