みんなが納得だった。先日行われた日刊スポーツのWeb連動企画「みんなの総選挙」で阪神矢野監督が理想の上司でセ・リーグ監督のトップに立った。何人かの阪神ナインに感想を聞こうと取材していると、矢野流、人心掌握術の一端が見えてきた。
例えばこうだ。3連勝となった今月21日からのヤクルト3連戦。その1戦目の試合開始1時間前、指揮官は選手を集めた。そこではこんな言葉があった。「俺のためにじゃなく自分のために、家族のために頑張れ」「ピンチをチャンスに思え」「今の状況を楽しめ」-。広島に3連敗を喫し、貯金が底を尽きて迎えた大事なカード。焦り、不安も出始める微妙な空気。その状況で指揮官の言葉は次々とナインに刺さった。
ある選手はこう言った。「この選手がこう思っているから、こんな言葉を掛ければいいんじゃないかとか。そのタイミングがすごいんですよね。駆け引きというか…」。確かにどんなに最高の言葉を投げ掛けられても、タイミングを間違えば、心にとどまることはない。さすが捕手出身の監督ということだろうか。矢野監督の前に立てば、こちらが考えていることが見透かされているような気がする。【阪神担当 桝井聡】




