<ソフトバンク3-7西武>◇10日◇ヤフオクドーム

厳しいシチュエーションだったと思う。ソフトバンク田中は、降板した和田に代わって5回2死一、二塁、外崎の打席中からマウンドに上がった。前日(9日)に今季初昇格。シーズン初マウンドは、外崎に2点適時三塁打を打たれ、続く6回には2つの四球を与えて降板した。24球。和田が出した走者だから自らの失点は、ない。

緊張もあったろう。だが、田中の姿からは「向かって行く気持ち」が感じられなかった。ネット裏から目を光らせる他球団スコアラーも同じ意見だった。「田中はかわす投手じゃない。球の強い投球はストライクゾーンで勝負しないと。それがなかった」と、首をひねっていた。

プロ3年目。16年ドラフトでは5球団が競合した期待のドラ1右腕。3年目の飛躍といきたいところが、ベンチにいい印象は残すことができなかった。「田中? うーん、そうですね。ボール自体悪くない。もっと向かっていくというか、その方が結果もよくいくと思う。もっと気持ちを出したほうがいい」。試合後の工藤監督の歯切れも悪い。

期待の大器は、いつ自らの殻を打ち破ってくれるのだろうか。田浦が思いきり腕を振って投げ込む姿、9回代打で粘って四球を選んだ栗原…。後輩の姿をどう目に焼き付けたのだろう。【ソフトバンク担当 佐竹英治】