<ソフトバンク2-6オリックス>◇26日◇ヤフオクドーム

最下位に沈むオリックスに痛い1敗を喫した。カード初戦必勝を誓うソフトバンクにとって、エース千賀が3被弾の「まさか」の展開は予想していなかったろう。このカードは大きく勝ち越して得意としているだけに、文字通り「誤算」の黒星となってしまった。

それにしても、残り50試合を切ってチームに疲労が蓄積している。復帰した今宮も痛めている左太もも裏の状態を確認しながらの出場で、この日は先発オーダーに書き込まれていた西田(2番遊撃)が、試合前のシートノックの際に右脇腹を痛めてしまった。若手の踏ん張りでと叱咤(しった)しても、そう簡単に白星をもぎ取れるものではない。すべてはチームに蔓延している「故障禍」が影響しているわけだが、シーズン終盤にきても、状況に大きな変化はなさそうである。

国際大会出場で離脱しているグラシアル、モイネロの帰国もあるが、やはり柳田、中村晃の復帰が首脳陣には待ち遠しかろう。「(柳田は)8月の中旬には戻ってくれれば、と思っているんだけども…」。試合前、森ヘッドコーチは8月戦線を見据えながら「戦力補充」に思いを巡らせていた。ただ、柳田は左足を痛めており、復帰しても走塁と守備では無理はさせない考え。デスパイネ、グラシアル両助っ人の外野起用も含めた布陣を想定しているようだ。

「鷹の祭典」でお祭りムード一色の本拠地だが、舞台裏は忍耐の日々が続いている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】